漫画のメモ帳

普通の会社員が書く漫画アニメの感想・解説ブログ。基本完全ネタばれです。安月給なのに漫画買いすぎて毎月金欠。

日本アニメ(ーター)見本市 映画館で観てきました。

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↑映画館無料配布リーフレットです。

マッドマックス上映前にぼーっと予告編をみていたところ、色々なアニメのカットがバシバシと流れ出した。なんだこりゃと思っていたら最後に「日本アニメ(ーター)見本市」のタイトルが。

スタジオカラードワンゴが贈る短編映像シリーズ「日本アニメ(ーター)見本市」

オリジナル企画・スピンオフ企画・プロモーション映像・MusicPV・VJFilmetc...ジャンルを問わず愛と勢いで創りきる数々のオムニバスアニメーション

期間、予算等を制限した中での企画開発、R&D、人材育成、自由な創作の場としてこの先の映像制作の可能性を探るWEB配信アニメーションシリーズです。

公式サイト:http://animatorexpo.com/about.html 「日本アニメ(ーター)見本市とは」より

2014年の11月から、様々なクリエーターによる短編アニメを公式HP上で無料公開しているよう。こんな企画が立ち上がっていたなんて知らなかった。映画館では、既にネット上で公開終了となっている作品数点と、これから公開される作品数点が上映されるとのこと。さっそく観てきました。

大画面大音量で素晴らしい

特別編集や追加カットがあるわけではないので映画館まで行かなくてもいいかなあとも思ったのですが、大画面だとやはりインパクトがありました。ゴリゴリ動く色とりどりの映像を眺めているだけでかなり面白かったです。あと音も大きいのが良い。音楽にもかなり力を入れている作品も多く、多分小さなモニタとスピーカで見るのとはかなりイメージが変わる。

「見本市」ということで、特に決まった形式はなく実験的なことをしているのがウリなのかな。個人的には、ストーリーはそこそこに画や音楽を前面に出すか、短い時間で綺麗にに起承転結を纏めるか、どちらかがしっかり出来てる作品の方が楽しめました。

以下、印象に残った作品について好き勝手に。

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HILL CLIMB GIRL 

自転車モノ。ロードレースさながらの、女子学生&男子学生の自転車競走。車輪がギュルギュル回転して猛スピードで疾走していく絵は本当に気持ちよかった。キャラはイマドキな感じでカワイイ。3Gで描かれているんだけれど、自転車で走っているシーンの動きは溜息モノ。ただ、ラストで顔アップになったところはなんか違和感があった…この作品に限らず、3Gアニメのキャラって引きの動きはすごい良いのに、バストアップ以上になると人形みたいになってしまうのは何でだろう。ステレオタイプな告白シーンがオチだったのもちょっと残念。無理に落とさなくていいのに。自転車をもっともっと見たい!!

 

ME!ME!ME! 

一番好きな作品。これは本当に映画館で見てよかった。ストーリーの起承転結はあまりなく、イメージと音楽の洪水。女を振った男の罪悪感・後悔・喪失感・甘い思い出と、趣味アイテム(タバコ・萌えキャラ・フィギュア・シューティングゲーム等)の闇鍋。楽しい夢を見ているはずなのに、だんだん元カノへの苦しい想いに囚われて闇堕ち、抗うもダウン…未練タラ男の脳内麻薬世界。

とにかくまず音楽が素晴らしい。女子高生ラッパーdaokoの声とギュイギュイなエレクトロダンスミュージックが甘くダークな世界を作っている。そして映像…エロい!おっぱいと尻。下品のラインにまで踏み込んでいるのだけれど、あざとい感じではないから全く嫌悪感はなく、もうただひたすらカッコいい。徹底的にエロカッコいい。

冒頭のカワイイぷりぷりのダンスから、音楽が転調して雰囲気が一遍するところでぐっと世界に引き込まれる。映像と音楽ががっちりはまってて気持ちいい。途中のシューティングゲームのシーンも好き。撃たれて黄緑色の体液に弾ける女の子の絵面はなかなか刺激的。音楽と、銃撃音と、女の子が弾けるときの嬌声がさらに狂っている感じを煽ってる。

また大画面と爆音でもう一度見たい。iTunesで音楽買っちゃいました。

 

西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可 

これもすごく良かった。主人公の女性は、ある朝目覚めると自分の体が小さくなってしまっていることに気づく。何とか同棲している彼に気づいてもらおうとしたが、彼女を見つけた彼は恐れおののき、果てには彼女を追いかけて殺そうとする。彼の目には、彼女がゴキブリの姿として映っていた…。

ストーリーも短い中ですごく綺麗にまとまっていた。パッと見のビジュアルは鉛筆と水彩風の柔らかい印象だけれども、キャラとそれを追う視点がすごく激しく動く。一番ウケたのが、ゴキブリを怖がる彼の姿。線やタッチもザカザカしてまさに総毛立っている。ウソだろってくらいのものすごい怖がり方。爆笑。

 

ヤマデロイド 

山寺宏一が歌う演歌「アジアの海賊」にのせて描かれる、浪人の物語。マツケンサンバ的。ひたすら主人公がうざいww山寺宏一歌うまい。

 

evangelion:Another Impact(Confidential)

フルCGのエヴァ。無号機なるエヴァが暴走し街を壊しまくる。特にストリーはない。

ガシンガシン動くエヴァはもとより、壊れるビルの描写がかなり気持ちいい。粉塵ってかっこいいんだなぁ。あと、何気に冒頭の暴走前のメンテナンスシーンもよかった。エヴァの調整をしている作業員の姿が映っているんだけれど、メーカ工場や建築現場の技術者の雰囲気が出てて「本物」っぽかった。

 

ハンマーヘッド 

ダークヒーローもの。脳の欠損により怪物のような力を手に入れた「ハンマーヘッド」と呼ばれる男性と、その娘の話。彼は脳を失ったため理性や人間性を手放してしまい、世に蔓延る化け物退治の道具として利用されている。娘はそんな父親に、もう安らかに死んで欲しいと思っている…アクションと臓器、血と鉄のハードな雰囲気の作品。

これと最初に上映された龍の歯医者は、短編オムニバス作品というよりは、何かの特報のよう。両方とも世界観ががっちりしていて、その中の断片的なストーリーを拾ってる感じ。映像は見ていて楽しいのだけれど、短い中では感情移入できるほどの思い入れや背景理解ができないので、登場人物の苦悩のシーンがあっても、フーンと流してしまう。

映像とか世界観とかはどちらも好き。長編とか見られたらなあ。

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アニメのR&Dということで、色々な方向性盛りだくさんで充実した一本でした。映画館だと本当に作品に集中できるしので、かなり多くの情報量を流し込まれた感じ。どんどんこういう作品公開してほしい。

 

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